REAJ日本信頼性学会
安全工学シンポジウム2019-多様化する社会の安全・安心-
講演会/見学会/シンポジウム
開催日 : 2019-07-04 (木)

 7月3日~5日に「安全工学シンポジウム2019」が開催されます。当学会でも「電気電子機器の発火リスク」のテーマでオーガナイズドセッションを企画し、共催参加しておりますので、皆様より多数のご参加をお待ちしております。

 安全工学シンポジウム2019は,安全工学に関する各分野における問題点提起,優れた研究成果の講演と技術交流により,安全工学および関連分野の発展に寄与することを目的とし,特別講演をはじめ13件のオーガナイズドセッション,3件のパネルディスカッション,約60件の一般講演等の開催が予定されております。

詳細は下記URLからご参照ください.
https://www.anzen.org/index.html


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 <開催概要>
  名 称 安全工学シンポジウム2019
  主 催 日本学術会議
  共 催 公益社団法人日本化学会(幹事学会) ほか34学協会
  テーマ 多様化する社会の安全・安心
  会 期 2019年7月3日(水)〜5日(金)
  会 場 日本学術会議(港区六本木7-22-34)
      東京メトロ千代田線「乃木坂」駅5出口
  参加費 入場無料(事前登録不要)
      ただし、講演予稿集を当日会場で実費頒布(一般5,000円,学生2,000円)
  懇親会 7月4日(木)16:30〜18:30(予定)
      会費3,000円(予定)。シンポジウム会場受付にてお支払ください。
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●特別講演
 日時 7月4日(木)12:30〜13:30
 演題 大転換時代と安全・安心(仮題)
 講師 安井 至 氏(一般財団法人持続性推進機構理事長/東京大学名誉教授/
           前独立行政法人製品評価技術基盤機構理事長)

●基調講演
 日時 7月5日(金)13:00〜15:40
 演題 大型イベントの危機管理~オリパラ・万博等の大型イベントを安全に迎えるために
    地震からテロまで多様な危機に備える~
 講師 野口 和彦 氏(横浜国立大学)

●パネルディスカッション
 ・未来社会の安全・安心(仮題)(連携PD)
 ・安全目標の新たなる体系化
 ・安全活動と人材育成

●オーガナイズドセッション
 ・遺棄化学兵器の廃棄に係るリスク評価・管理
 ・エアバッグ安全に関わる課題と対策について
 ・今後のNTS(ノンテクニカルスキル)訓練を考える
 ・再発防止の取り組みについて~事故防止のあり方を考える
 ・RBSM (Risk Based Safety Management) の紹介と産業界での実施、展開
 ・リスクセンス向上手法の開発と実践
 ・リスク共生社会に於けるリスクマネジメント活性化手法の開発
 ・構造物の計画から維持管理までの安全
 ・大規模火災に対する建築物等の安全性確保と継続使用
 ・電気電子機器の発火リスク
 ・学際的リスク学分野の体系化~「リスク学事典 2019」
 ・電気設備の品質向上とメンテナンス高度化における安全・安心技術
 ・効果的な警告音とは何か

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 <日本信頼性学会オーガナイズドセッション>
  テーマ 電気電子機器の発火リスク
  会 期 2019年7月4日(木)10:00~11:40
  会 場 日本学術会議 第1室講堂
  講演者・タイトル
  1.安全性を脅かす信頼性メカニズム
    日本信頼性学会副会長・(株)リコー 門田 靖 氏
  2.プリント基板の絶縁性能劣化による発煙・発火防止の未然防止と安全規格の問題点
    (株)ピース電気 久永 光司氏、会員・日本電気(株)小林 健二 氏
  3.リチウムイオン電池の安全性について
    会員・(独)製品評価技術基盤機構 神山 敦 氏
  4.樹脂成形品の難燃剤による品質問題
    会員・楠本化成(株)廣岡 知之 氏
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【講演概要】

『安全を脅かす信頼性メカニズム』
安全(特に製品安全)事故、特に発煙・発火事故は信頼性における故障メカニズムとほぼ
同一であることはよく知られている。実際の市場の事故情報から信頼性の故障メカニズムの重要性を示し、更に重要な信頼性メカニズムの中で“絶縁破壊”に関して、安全基準や研究開発、実用化との関連から、様々なアプローチがされている事を示した。これらのことより、安全性は信頼性との密接な関連だけでなく、研究開発等様々な活動で創り込まれており、今後とも活動が継続されていくことが重要である。

『プリント基板の絶縁性能劣化による発煙・発火防止の未然防止と安全規格の問題点』
プリント基板は、部品単品の故障と異なり、樹脂の絶縁性能が劣化した場合、条件によっては発火・延焼し、重大な安全事故となる場合がある。
本項では、試作基板を用いて、発火を再現させ、基板の延焼による重大事故の未然防止のための対策につき検証し、さらに安全規格の問題点と対応についての考察を行ったので報告する。当日は、適宜動画を交えて説明する。

『リチウムイオン電池の安全性について』
リチウムイオン電池(LIB)搭載製品の事故が増加傾向にある。
 1)事故発生件数の多いモバイルバッテリーの構造と事故の傾向
 2)LIBの構造、製造方法、及び不具合要因
 3)LIBの不安全時挙動等
について解説する。

『樹脂成形品の難燃剤による品質問題』
近年、電気電子機器の発火リスクを低減させるための難燃剤による品質問題が多く発生しており、最悪の場合は発火事故にまで至っている。今回、主な難燃剤の種類、難燃機構、品質問題をまとめたため、これらをご紹介する。